シアワ星

お城です。

A3!ストーリー感想⑰~駆け巡る

めちゃくちゃ久しぶりの感想です。
今回からミックス公演編となります。

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A3!ストーリー感想⑯〜Risky Game - シアワ星

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A3!ストーリー感想①〜不思議の国の青年アリス - シアワ星


駆け巡る

出回想。そしてなかなかの長尺ですね。

口振り的に綴は小学一年生ですよね。こんな擦れた小学一年生嫌過ぎる。

綴が脚本に興味を持ったのって、家が貧乏だからお金のかからない図書館が主な遊び場で、遊び道具も自由帳ぐらいしか無かったからなのかなとか思えます。A3ってそういった設定の繋がりも綺麗だなと感じます。
例えば親がかなりの強いコネクションを持っていると言う三好ですが、本人はバイトとかあまりしてなさそうなのに、お金がかかりそうな日本画専攻の美大に通ってるところからも家がお金持ちなんだろうなってわかりますよね。あとハッキリ明記されてない(と思う)けど、至とかって姉がゲーマーと言う訳じゃないのに幼い頃からゲームを至のためだけに買い与えられていたって考えると裕福なのかなって想像出来たり……さりげない描写から感じられる設定がある。

兄がうまいからという理由で、綴本人もサッカーがうまいのではと周りから期待されてしまいます。
しかし「大したことない」とガッカリされてしまいます。綴くんって別に運動音痴って訳じゃないのにね……。
ここでもうやりたくない!ってサッカーを敬遠するのではなく教えてってなる綴くん、小学一年生とは思えない。

月々のお小遣いが500円の小学一年生の綴くんから500円をたかろうとする小学五年生の巡オニイチャン……。めっちゃ兄っぽい。
ちゃんとお小遣い貰ってて安心しちゃったな。どれぐらいの期間貰っていたかはわからないけど……。

回想「こんな小学一年生は嫌だ編」~おわり


次のフットサル大会に向け、練習をしているサッカー部。
サッカー部のメンバーにあーちゃん居るのかなり好き。それ以外の三人が年下をかわいがりそうなメンツなのがめちゃくちゃ良いですよね。

公演ストーリーにも監督ちゃんのボイスを実装してほしいので、じゃんじゃん課金しますね。

主演が一巡したので、次の公演の形式についての話し合いが始まります。
今回からミックス公演が始まります。またミックス公演して欲しいなあ。

脚本の数が必要だな→プロットがいくつかあるからなんとかなります!の頼もしさ。綴くんはちゃんと脚本代を貰った方が良いよ。

巡が代表に選ばれたかが気になって、綴くんは執筆に集中が出来ません。そんなに気にしてませんよ風の空気を出してたくせにね。綴くんってプチツンデレだよね。

発表を引っ張りすぎだと不服なあーちゃんに対し「この時間がわくわくして良い」と言う臣くん。臣くんはよかった探しが上手ね!(ポリアンナ

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十座は運動神経良さそうだけどパス回しは下手そう!と言うイメージだけでメンバー候補から除外するナチュラルに失礼なあーちゃんとつーちゃん。ウケる。

だれを選んでも一長一短かぁ←これもなんか失礼でウケる

やっと選抜メンバー発表!のタイミングで綴の電話が鳴ります。電話の相手は巡でした。

代表落ちしてしまった巡は、MANKAI寮へやってきたようです。
そして綴は巡から「サッカー選手をやめようかな」と告げられます。衝撃的だよね。

〜再び回想〜

友達からサッカーに誘われるようになったことを嬉しそうに報告する綴くん。このガキはかわいい!

綴くんは「綴とサッカーをする時間が無くなってしまうかもしれない」と言われ、寂しい気持ちを隠し巡を励まします。他人のために自分の気持ちを押し込んじゃう綴くん……。もう既に性格が出来上がってるなあ。

綴は寮に来た理由と引退のことを巡に尋ねます。
ずっと目標にしていたワールドカップが駄目だったため、引退を考えた始めた。四年後にもワールドカップはあるけれど、今までと同じ気持ちで頑張れるか自信がないとのこと。
巡にとってのサッカーって、本当に、人生を懸ける勢いで頑張っていたことだと思うので、なんて声を掛けるべきかわからないよなあ。今は特に弱気になっているだけかもしれないし。

至くんは取引先の人がファンだからと巡からサインを貰います。う~ん営業マンの鑑。

至・紬・丞・巡の四人で飲み会。やっぱり同世代組って良いよね。

綴くんが居ないとこのカンパニーマジで終わるからね。

上の子は損という巡に「下の子も損ですよ」と言う弟・たーちゃん。私は上と下の板挟みになってる真ん中っ子が一番不憫だと思います。

巡を励ますたーちゃん、さすがサッカーファン!

巡の悩みって丞やつむは共感して寄り添うことが出来そうだよね。
つむもたーちゃんも巡と同じで、幼い頃から続けている「楽しくて好きなこと」を仕事に選んでるし、夢に懸ける情熱が似ていると思います。

純粋にサッカーを楽しみましょうとフットサル大会に巡を誘う高遠選手。公的な大会じゃないのでOK!

怪しいマスクを被ってますが、「シトロンの母国の助っ人」と言うことで納得されます。老若男女問わず顔が広いシトロンさん、本当に好き。

巡に対する綴、いつもとテンションや喋り方が違ってて良いですね。

プレイ中にマスクが外れ正体がばれてしまいます。
案の定大騒ぎになってしまいました。


~綴くん・声変わり後の回想~

綴くんは「高校に入ったら家を出る」と巡から聞かされます。ということはこの綴くんはまだ小学生なのかな?
ナチュラルに子どもだけで家事を回している皆木家。マジで再三言ってるけどA3ってこういうさりげない描写がめちゃくちゃ生々しいのよね。

私も綴くんに姉さんって呼ばれたい

やっぱり自分はコーチに向いてるかもと言い出す巡に綴くんは怒ります。綴くんはサッカー選手を続けて欲しいんだね。引退の理由と言うか、きっかけがネガティブだからモヤモヤしてるのかな。

差し入れがいちいち洒落ている臣くんすこ。
スーパー長男の臣くん!長男って言うか大黒柱の域だよ。

幼い頃に巡は綴に「日本一のFWになる」という約束をしていたそうです。そして皆木兄弟はその「約束」が何やら気に掛かっている様子。

なんかさ、綴くんと一番年の近い弟の馨くんが体弱いという設定なかなかエグイよね。綴くんは一緒に分担しよう!じゃなくて俺がやるからいいよって全部自分一人でやっちゃいそう。それって馨くんも辛いよね。

綴くんは巡に餞別として、自分のお小遣いでサッカーシューズをプレゼントします。本当に良いのかと驚く巡に対して、綴くんは別に他に欲しいものないしとぶっきらぼうに返します。ツンデレ過ぎてちょっとウケる。綴くんはもう少しツンデレキャラってこと推した方が良いんじゃないかしら。

あーちゃんと巡の会合。珍しく敬語を使おうとするけど結局使えてないところがめちゃくちゃかわいい。こういうところに年上に囲まれて育ったって言うのがよく出ててほっこりしちゃう。

ここで「夢の話」が繋がるのめちゃくちゃうまくない???
今回ってサッカー部がメインな訳じゃないですか。
サッカー部のうち兄弟がいる子は綴と一緒に兄弟トークをして、部内で唯一ひとりっ子のあーちゃんは巡と一緒に夢トークをするって言う。
マジでキャラクターの使い方と動かし方がうますぎる本当にうますぎる。

巡はDF……あれ?さっきはFWって言ってたのに……?
そう、巡はFWからDFに転向していたのです。

DFに転向したことで約束を破ってしまった。巡は約束を破り、綴を怒らせてしまったことを気に掛けていたようです。

しかし綴くんは怒ってなんていなくて、自分のせいでFWを諦めさせてしまったのではと罪悪感を抱えていたのです。
兄がFWを諦めたのは、早くプロになって稼ぐため。それは自分を大学に行かせるため。兄の夢は自分のために犠牲になったのでは、と。

大学に行って欲しいと言う巡に対し、綴くんは高校生になったらバイトをたくさんし、お金のかかる進学はしないと反発します。
巡は綴は家計のためにバイトなんてしなくて良いと思ってることを伝えます。自分も長男の辿も、家のことを綴に全部押しつけていたから、そのケジメとして綴には進学をさせてあげたいと考えていると言うのです。
綴くんはそんなのただの罪滅ぼしだ。自己満足に俺を巻き込むなと怒ります。
そして綴は巡と喧嘩をしてしまいます。

……。
これさ……。
本来は兄弟で話すことじゃないんだよね。辿も巡も綴も誰も悪くない。三人とも兄弟のことを想っての行動じゃないですか。家のことも、進学のことも、それって本来は親が考えるべきことじゃんね。皆木家の何が嫌って綴が小学生の時点でお金が無いのにその下に七人も子どもが居ることなんだよな〜。皆木家って確実に「昔は裕福だったけど突然なんらかの事情によって貧乏になった」って感じじゃないやん!あの〜ACT3でもしMANKAIカンパニーに出会わなかったら?の想像で綴が家のこと全部やってたんだけど、現実ではお父さんが弟を保育園に送ってて「綴にとってお父さんは保育園に送り迎えすら行けない」と言う意識があるんだなって思ったんですよ。別に綴は両親含めて家族のこと好きそうだし家族仲は良いと思うんだけど、まあ多分お父さんのこと頼りないとは思ってるんだろうな〜……って、感じちゃうよね。私は感受性が強過ぎることで有名なんですが、あまりにも生々しいリアリティが強い物を出されると感受性がキャパオーバーを起こし結構本気の体調不良になってしまうため、この「お金がないのに子どもを産んで子どもたちに家のことを任せる」という描写があまりにもナチュラルにリアルでキッッツすぎても~~ぶっ倒れる(現に初見時は一度読むのをやめてひとしきり泣いた後ミリオンライブのライブ映像を挟んで気分をあげてから続きを読んだ)と、同時にA3!ってやっぱり描写力が凄い!巧み!サイコー!とA3に対するラブ度が上がります。体調不良を起こすほどに面白く巧みな文章を読めたなんて良かった!

〜鎮火〜


臣くんは綴に家庭での振る舞いが自分と似ていると感じていたことを話します。




名言しか言わない臣くん。

諦めた道の中で得たものがあった。これってきれいごとかもしれない。
でも、人間って産まれたからには生きていかなきゃいけない。(臣くんは特にさ、死んでしまった人のためにも生きていく必要があると思うんですよ)だったら何かを憎んだり拗ねたりするよりも、今の自分があるのは過去があるからなんだって割り切って、今と未来を大事に前向きに生きていく方が良いと思うんだ。だから、この臣くんの考えって凄く共感出来るし、とても良いセリフだなって思います。

そして巡サイドから「約束」について聞いた莇は、すれ違いがあるかもしれないからちゃんと兄弟二人で話した方が良いと綴に伝えます。や、や、やさしい〜涙
サッカー部さ〜めちゃくちゃ良いメンバーだよね。って言うのも別にこの四人が特別良いって話じゃなくて、相性と言うか。この四人の組み合わせは本当に心穏やかと言うか、喧嘩とかまず起きなさそう。A3って監督合わせて25人主要キャラが居るわけだけど、ここにしかない空気感とか、ここだけの関係性みたいなものが各所にあって良いなあって思います。そしてどこを取ってもちゃんと仲が良いと言うか、絡みがあるの本当に凄い。


サッカー部のメンバーに背中を押され、久しぶりにサッカーを通して巡と話をする綴くん。
良いよね、こういう過去とリンクさせる演出大好き。

綴の「ごめんな」だけで察する巡くんよ。さすが皆木家、察し能力パネェ!

綴は自分の気持ちを巡に告白します。


巡は自分が「約束」を果たせなかったことで、綴を怒らせてしまったと思っていた。
綴は自分のせいで、巡に「夢」を諦めさせてしまったと思っていた。

お互い自分が相手に悪いことをしてしまったのだと思っていたのです。思いやりに溢れている……。

綴にはかっこつけたいと言う巡。
綴の作った物語を見て、自分も負けられないと思ったそうです。しかし、綴くんも夢を追いかけられたのはそこには兄貴の背中もあったからなんだと。いや〜良い関係すぎる。
考え方とか家族に対する思いとか、やっぱり二人は兄弟なんだなって思います。とっても似ている。

「巡はかっこいい」と食い気味に言う綴くん……。涙
綴にはかっこつけたいと言っていた巡ですが、ちゃんと「かっこつけること」が出来たんだなあ。いやー泣けるが。
皆木家は兄弟が多いので、一口に兄弟って言ってもそれぞれ関係って違うと思うんですよね。この二人の関係はこの二人だけのものなんだろうな。そう考えるとMANKAIカンパニーもやっぱり似ているよね。カンパニーも家族なんだなあ。

綴くんは丞に兄のためにきれいごとじゃない本を書きたいと伝えます。
自己満足過ぎるけど…と添えますが「書きたいものを書くのは脚本家の特権」「兄貴を応援する本は、きっと他の誰かの背中を押せる力を持ってるはずだ」と賛同してくれるたーちゃん。う〜ん、良いこと言うぜ!!

兄貴っぽく思える時があるって言われて、弟が欲しい時期があったし皆木みたいな弟なら大歓迎と答えるたーちゃん…………え!?何その返し!?かっこよすぎ!?!?恋しますよ!?!?


ここでカンパニー内で弟ポジションである真澄くんが出てくるのめちゃくちゃ良いですよね。綴くんの知らない所でって言うのが、綴と真澄くんは知らず知らずのうちに兄弟みたいな関係を築いていて、普段意識ってしてないけど家族に支えられているんだろうなって思えてさらに良い。

この流れめっちゃ好きだなあ。
脚本を渡し、タイトルはここでは明かさずいきなり公演。

「きれいごとじゃない本」ということで、クラブチームに所属するも成績の残せない燻ったサッカー選手が主人公です。演技も大げさなものではなく少し抑えめでリアリティを出しているとのこと。舞台演技というよりドラマに近い演技ってイメージなんでしょうね。

家の事情で夢を諦めた宮木……。う〜踏襲されとる〜。

五十嵐は普段は絶対見れない毒気のあるちょいテキトーな臣くんが見られてたまりません。

世界が劇的に変化するわけじゃないけど、みんな大好きなサッカーにいろんな方法で関わることになるって言うオチ、本当に良いなあ。

何でも自分の心持次第なんだろうなあって感じました。
久保田や宮木は内に貯まったモヤモヤをうまく消化出来ず、他人にぶつけてしまってたよね。でもそれって不健全だなって思います。
生き続けることで大事なことって、うまくいかないことは仕方ないってちゃんと飲み込んで、それに対してどうアプローチしていくか考えることだと思うんですよね。臣くんもさっきよかった探ししてたね。

終演後、巡と綴の会話です。


巡は最初の夢だったFWとしてワールドカップを目指すことにします。
理由は「綴には世界一かっこつけたいから」。よ、良すぎ〜涙

引退するくらいならもう一度全力で夢を追いかけてからにする、と言う巡。やっぱさ物は考えようと言うか心持ち次第なんだなって思いました。どうせ辞めるんだったら別に失敗したって良いはずなんだ。

綴の芝居は巡にとって夢を追う言動力で、原点。
いや〜綴のお芝居がキッカケで夢を本気で追うことを決めた巡が、また綴のお芝居のおかげで夢を思い出して挑戦する決意をするの本当に良い〜。


(あとこの大事なところは心に秘めて伝えないところめっちゃ綴って感じで好き)

ラスト、今回の主演と準主演を飾った綴と丞の会話です。
カンパニーでの綴の兄貴はたーなんだな〜。

サッカーやってても芝居バカなたーちゃんに笑うつーちゃんと素直に喜べっていうたーちゃん、好きっ!

誰かのために脚本を書くのが好きだと言う綴くん。
それは24公演分見てきたからわかるよね。
主演が一巡したタイミングで脚本家・綴の話を持ってくるのが本当〜に良い!
そして丞が「皆木の本が好きだから、これからも演じたい」って言うんですよ!!!!これって劇団員みんなの総意じゃないですか!!!!芝居バカの丞がみんなの代弁するのが良すぎる!!!!
たーの言葉って嘘というかおべっかが無いじゃないですか。綴の脚本に対しても「役者の成長を考えると当て書きだけは良くない」ってちゃんと伝えてるんですよ。そこも凄く良いよね。ただ全てを肯定してる訳じゃないからこそ、丞からの言葉って「本当」なんだなって感じるし、めちゃくちゃ嬉しいと思うのね。
綴がメインの話を読むと、やっぱり綴は「脚本家キャラ」なんだなあって思います。
皆木先生の次回作にご期待ください!

とりあえずそろそろガソスタ物を書いてあげてほしい。

あと、A3って作中でちゃんと時間の経過をするので「サッカー選手・皆木巡の物語」もどうなったかわかるのかなって期待ししちゃうし見たいよねえ。いつか本当に脚本家として有名になった綴くんに「皆木巡物語」を書いて欲しいです。

まとめ
無責任に子どもを産んではいけない