シアワ星

お城です。

A3!ストーリー感想⑫〜剣に死す。

おつピコ~☆

前回です。

A3!ストーリー感想⑪〜燃えよ饅頭拳! - シアワ星 (hatenablog.com)

 

とうとう来たよ。剣に死す。

 

 

剣に死す、正直このお話!何故か全然覚えていません。一応丞推しで通ってるんだけどな……。お前は丞ファン失格だぁ!(法月仁)って言われちゃう……。

 

誉さんは、ここでサーカスの主演やりたいって言ってたんだね。動物役の冬組超見たいが……。

サーカスものは却下となり、先に主演を決めることに。密が話し合い中に寝てしまったため、消去法で丞が主演をすることになりました。

 

兄からの電話に出るたーですが、カンパニーと居る時と声の出し方や対応が全然違ってほっこりしました。普段頼れる先輩や大人として輪に居ることが多いキャラが年下扱いされてる図ってとても良いですよね。弟のたーちゃんかわいか~^^

たーはぶっきらぼうに見えて他人に対し、甘くてお人好しですよね。あの風貌でいじられキャラな所大好きです。

 

ここまで読んでて今焦りを感じています。

丞が喋ってるだけで自分の気持ちが高揚しているのです。

このままではフラットな気持ちで感想を書けないかもしれない。

そんな不安を抱いている最中、私の笑いスイッチを押す綴が現れさらに不安が加速しました。

次の公演の希望を話す綴と丞。この2人は意外と絡みが多い気がします。兄持ちオモロお人好し同士、何かシンパシーがあるのかもしれませんね。

 

サーカスやサッカーの提案があったりとミックス公演の振りが多い気がします。フルボイス化したので(ありがたいです。)ミックス公演の感想も書きたいです。

サッカー公演をやるならお前ら(サッカー部)とやりたいと言う丞ですが、こういうことをサラリと言える所がモテる秘訣な気がします。

 

丞が客演先で引き抜きスカウトを受けます。

何故MANKAIカンパニーに残っているのか。

演劇界隈から見るとMANKAIカンパニーは若手、新人だらけの小さな劇団。

恩返しならもう十分ではないかと言われます。

シリアスな雰囲気の中、コミカルBGMに切り替わります。このバランスがA3ですよね。

 

台本が出来上がり床に倒れる綴くんですが、今は若いから良いけれど普通に心配です。

動きのある芝居がしたいという丞のリクエストから殺陣がある時代物に。冬組は体力的に動ける人が少ないので、ガイが参戦したからこそ出来る脚本と言う感じがして良いですね。

 

丞が主演と言うことで演劇関係者からチケットの注文が殺到しているようです。丞の知名度と実力がよくわかりますね。主演を受けた丞のシッカリとした振る舞いからも、経験値を感じ取れます。

恩返しの話ですが、監督からも直接「十分返してもらった」と言われます。丞はその言葉を聞き、さらに考え込んでしまいます。

真夜中の住人でもこの話が出ていました。恩返しと言う目標はもう達成しているんですよね……。

稽古中も丞らしくない、迫力がないと指摘を受けます。

雄山さんから丞演じる武蔵に覚悟がないと言われますが、今の丞にはMANKAIカンパニーに残る覚悟も抜ける覚悟もないため、それが反映しているんでしょうね。

 

武者修行をすればいいという誉の提案。誉さんのこういう所本当に良いよね。重い空気を引きずらないと言うか、引っ張られないと言うか。良い意味で空気が読めない。誉さんは冬組のムードメーカーなんでしょうね。

 

ストリートACT中にレニさんが現れます。丞が主演を飾ると聞いて見に来たようです。おもしろいですね。そして丞とガイさんに苦言を呈します。

「枯れる前に自分のいるべき場所に行け」と。今の丞にはこの言葉はかなり刺さるだろうなあ……。そして稽古の中止を申し出ます。あの丞が……。

ていうか今気付いたんだけど私この話をボイス付きで読むの初めてかもしれない。

小さい声で「悪い」って言う丞に締め付けられました。

 

丞の兄、冬雪くんが現れます。顔がマジで似てて笑う。

つむと監督は、冬雪くんから小学校の体育館が取り壊される話を聞きます。

小学校の体育館は紬と丞が役者を目指すきっかけとなった舞台です。そのため特別な思い入れがあります。そしてつむが「もう一度その舞台に立てれば何かが変わる気がする」と冬雪くんに小学校の体育館を使わせてもらえないかを頼みます。

 

おっほ~~!東さんの女性声が美しくてテンションが上がりました。

稽古は中止になってますが、各々自主練をしていたようです。身体がなまってはいけない、丞が座長なのだからと笑う冬組と、それを見て不思議がるガイさん。丞から何も聞かなくても「丞が迷っていること」を理解する冬組。一緒に過ごしてきた時間を感じてじんと来ます。

そしてガイさんの悩み相談が始まります。重くとらえずアドバイスをする冬組。良いですねえ。準主演はセリフや出番が多いだけだ、2人だけで舞台をやるわけではないし、丞のことも心配いらないと答えます。なんという余裕。互いを信頼してるんですね。見ていて安心します。

 

小学校で舞台に立てることが決まります。紬と丞の2人だけではなく、冬組全員で舞台に立つとのこと。丞の中で冬組の存在が当たり前で、かなり大きいことを感じます。

今回の公演を基にした短いエチュードをやるとのことですが、小学生にはかなり難しい内容な気がするのでアレンジが入るんですかねぇ。

 

GOD座時代の丞の回想ですが、これ、結構ショッキングでした。

今までとは全く違う独りでの演劇経験。

一年足らずでトップを取った丞はGOD座の役者内では良く思われていなかったみたいです。ハルトもそういう感じだったよね。GOD座コラボ公演を読んだとき、ハルトは努力型で太一に似ていると思ったのですが、太一は丞を妬むのではなくただ「かっこいい」と憧れてて、そこが同じ努力型でもGOD座でメインを張れたハルトと太一と差なのかなあってちょっと思いました。

 

劇団に居る理由が「恩返し」なら、もう劇団に残る理由はないはずなのに丞は結論が出せません。

 

そしてガイさん側の回想が入ります。ガイさんがこうやって舞台に立つことになったの本当に運命だよね……。

武者修行という名のストリートACTに出るガイさんですが、なんとレニさんにアドバイスを求めます。ガイさんも立派な演劇バカなんですよね。

三章を読んだ後だと、レニさんの言う「持って生まれた才能」の持ち主って幸夫さんのことなんだろうなあと思える。レニさんは「まず自信のなさを隠すこと、自信のなさが表れた芝居ほどみっともないものはない」とアドバイスします。……昨日「饅頭拳」を読んだばかりなのでものすごく刺さりますね、この言葉。饅頭拳は「自信のなさ」を乗り越えるお話で、そこに10話使っているので「自信のなさを隠せ」という一言にドラマというか、重みを強く感じます。太一がGOD座に入団出来てもずっと端役だったのってそれが理由だったんだろうなあ……。

そしてレニさんが役者をしていた可能性がここで浮かびます。ガイさんとレニさんがここまで繋がるとは予想外です。マジでキャラクターの使い方が凄くうまいよね。

 

実は学芸会での公演は、おまけではなく正式オファーなことが判明します。

稽古は中止していたけれど、みんな自主練をしていたからセリフは頭に入っているとのこと。ぶっつけ本番で公演(省略バージョン)です!

 

冬雪くんのブラコン具合とても良いですよね。いかつい丞がかわいがられている様子は見ていてにやにやしちゃいます。

 

マジで剣に死す。は小学生に見せる内容ではない。ミステリよりは良さそうだけど……。アクションシーンが多いおかげでなんとか成立した感じありますよね。

各々の演技を見て楽しむ丞。丞は今回の冬組の演技を見るのが初めてです。

これめっちゃ良い展開だよね。「稽古の中止」がストーリーに活きている感じというか。

A3のマジサイコーリスペクトポイントって「ひとつの行動で複数の意味と展開が生まれる」所です。例えば8幕の「東さんの代わりにガイさんが舞台に立つ展開」なんですが、「東さんが過去に向き合うこと」と「丞が約束を果たすこと」と「演劇経験のないガイさんに舞台に立たせること」と「東さんが舞台に立てないことに悔しがること(演劇に対する想いが変化していることがわかる)」がこれひとつで達成されるんですよ。無駄がないしくどくない。マジですごい……すき……。涙

 

丞は冬組のみんなと舞台に立ち、自分が武蔵と同じように、同じ気持ちを持つ仲間と演技をする「この瞬間」を求め楽しんでいることに気付きます。そして自分がMANKAIカンパニーに残る「理由」が分ります。

舞台が終わり、丞は「心配かけて悪かった」と他の劇団から引き抜きに合っていたことをみんなに話します。MANKAIカンパニーに居る理由の答え。仲間と舞台に立ちたい、それが出来るから演劇が好きだということを思い出した。冬組でする芝居が好きだから。それがMANKAIカンパニーに居る理由だと。

 

聞いてて泣いちゃった!

 

丞にとって芝居って「楽しい」が根っこにあるんですね。楽しいが根っこにあるから、楽しいを重要視しててそれが理由になるって言うか。ああ~~~~……え?これ……つまり……「プリパラは好きぷり?」「じゃあ大丈夫ぷり!」?!?!?!?!汎用性タッケェ〜やっぱり丞は女児向けアニメの主人公なんだ……。

 

ガイさんと丞のランニングシーンの掛け合い……。超良い……。

 

公演が始まり、役に入り過ぎて舞台裏で視線で殺されそうになる誉すん、実におもしろい。

 

少しの間軒先を借りたいという武蔵ですが、丞も初めはこういうつもりだったんだろうな。

丞のコミュニケーション下手さの話なんですが、たーって社交性はあるんですよ。でも気遣い下手と言うか、それを気にしてさらに口下手になっていたんですが、GOD座公演でそれを気にしている理由がよくわかりました。丞は良かれと思ってかなり好感的にハルトを練習に誘ってたんですが、ハルトは丞に劣等感を抱いてるからバッサリ断るんですよ。悲しいよね。丞は「そのつもりなく相手を傷つけてしまったこと」がたくさんあったんだろうなあってなんとなく思ってたんですが、それを目の当たりにしたって感じでした。

 

武蔵、マジで狂っている……。

 

公演が終わり、「今」はMANKAIカンパニーで芝居をしていたいけれど、まだ役者としての死に場所は決められないと話す丞。ずっとここにいる、と断言しないのが丞の律儀さというか、真面目な所ですよね。武蔵はあまりにも極端だけど、丞の演劇への執着を端的に表現するとああなるのかなあ。あとたーって最後独りになる役が多いんですが、もしかして丞のキャラクター造形のポイントに孤独があるってコト!?

 

ガイさんがレニさんにチケットを贈っていました。そしてちゃんと観に来るレニすん……。今回のストーリーって、実はかなりメインストーリーに関わってくるんですねえ。

 

EPなんですが……。はい……。実はこの感想でずっと避けてきました。「アンケート」について……。冒頭で「何故かこの話の内容を全然覚えていない」と書きました。何故か、何故かではありません。カンパニーに残る理由がわからなかった丞と違い、私にはその理由がわかっていました。

これのせいです!!!!!!!

 

~ここから先は月岡紬の奇行に対する苦言です~

 

丞の公演にアンケートを出すのは良いんですよ。

そしてたーがそれに励まされていたというのも良いんです。疎遠になっていた時も実は繋がっていたのがわかるし、たーにとっての芝居ってやっぱり「紬(誰か)と一緒に演じること」が源泉なんだなって思えるし。

 

何が「奇行」なのか。

 

「字体でバレるから冬雪くんにアンケートを代筆してもらった」所です。

 

これ以上書く所ないってぐらいの文字量を代筆してもらうという厚かましさ。

そして「字体でバレる」という発想のストーカーくささ。(これはドラマCDで天馬くんに指摘されてたネ!)

実の兄である冬雪くんの字体だとバレないけれど自分はバレると思っているという図々しさ。

 

わぁ〜、すっごいうぬぼれですねえ!(どうぶつの森)って言われちゃうよ!!!!!!

 

そしてセリフを覚えるぐらい何度も観てるつむの執着__いや、良いのよ。何度も観るのもつむの執着もすっごく良いのよ。つむって誰よりも「執着」が重要なキャラクターだと思うし。でもなんか……なんだろう……。

このアンケートがMANKAIカンパニーにいる理由に繋がったと凄く凄く凄く良い話をしているのにつむの奇行のおかげで頭に入ってこない!初見時はこのインパクトで剣に死すのお話が全て吹っ飛んでしまいました。僕はキミを許さないよ……。(ルシファー化)

 

〜鎮火〜

 

紬だけでなく、冬組は丞が緊張していることに気付いてくれるのすごく良いよね。ここには仲間がたくさん居るんだなあ。

あと「お兄さんを大事にしなよ」って東さんに言われる重み凄いね。泣けます。

 

改めてA3のストーリーって、とても良いことを言うだけじゃなく凄く凄くおもしろいし、他の話で出てきた教訓や展開が活きていて読んでいて楽しいなあって思いました。自分のツボにクリティカルヒットしてるって言うのもあるんだろうけど、それ以上にテキストや構成の技術がものすごく……キュンとします。

何回読んでも飽きず楽しめるって良いよね。

 

まとめではなく気付き

もしかしたら私は高遠丞のことがこの作品で一番好きかもしれない……。